結論から言うと、情報システム部門の業務は部分的に外注委託する、つまりアウトソーシングが可能です。
情報システム部門の主な業務内容は、業務改善のためのシステム・インフラの立案と構築です。しかし、近年ではクラウド・IoT・AIなどの技術が発達した影響で、社内システムやインフラの再構築と運用も求められています。また、コロナ禍によるテレワークの導入に伴い、PC管理や社内ヘルプデスクなどの新規業務が肥大化しています。つまり求められるスキルの種類も修練度も、以前とは比べ物にならないほど上がっています。
このような多岐にわたる情報システム部門の業務をアウトソーシングすれば、より重要度が高く、優先すべき業務に社内リソースを集められます。
また、情報システム部門の業務を部分的にアウトソーシングすれば、従業員の教育にかかる時間や人件費を削減できるメリットも生まれます。
目次
情報システム部門の仕事とは?
情報システム部門の業務は以下のように分類されます。
- システム・インフラの立案と構築
- 様々なセキュリティリスクから組織を守るためのセキュリティ対策
- 従業員からのIT関連の問い合わせ対応
- PC管理などシステムの運用保守
1.システム・インフラの立案と構築
組織の経営戦略を踏まえ、社内システム・インフラの立案と構築を行います。具体的には、組織全体の業務効率を向上させるための、システムの導入や新規事業所のインフラ構築などです。これらの業務が情報システム部門の最重要業務となります。
2.様々なセキュリティリスクから組織を守るためのセキュリティ対策
近年増加している外部からの不正なアクセスやウイルス感染といったセキュリティリスクへの対策を行います。これは組織の重要な情報を守り、信用を維持するための業務です。
3.従業員からのIT関連の問い合わせ対応
PCの不具合によるシステム・ソフトの使用方法など、従業員からの様々な問い合わせに対応する業務です。
4.PC管理などシステムの運用保守
社内で利用するPCの手配や設定・管理、システムが安定して稼働できるよう対策を講じます。万が一システム障害が発生した際は復旧作業を行います。
アウトソーシングの需要が高まる理由
情報システム部門は組織内におけるIT関連業務を全て担当しています。その業務内容は多岐にわたり、情報システム部門にかかる負担は増加する一方です。
企業によってはアウトソーシングをせず、自社の従業員で情報システム部門を拡大しています。しかし、自社の従業員を育成するには相当な時間と人件費がかかるため、全ての企業が情報システム部門を拡大できるわけではありません。
そこで、情報システム部門の業務をアウトソーシングし、必要な時だけ優れたITスキルを持つ委託先を活用する企業が増加しています。アウトソーシングを利用すれば、自社で従業員の採用や教育を行う手間が省けるため、人件費を払うより安価です。
また、一部の業務をアウトソーシングすれば、情報システム部門はより優先度の高い業務に注力でき、業務効率化に繋がるメリットが生まれます。
アウトソーシングにはメリットが多く、需要が高まっている!
情報システム部門のアウトソーシングの種別
情報システム部門の業務アウトソーシングは委託先によって、対応の範囲が異なります。
情シス部のアウトソーシングでできること
- 情報システム部門の業務を全て任せる
- 運用のみを任せる
- ヘルプデスクを任せる
- 専任担当者に常駐してもらう
情報システム部門の業務を全て任せる
システムやインフラの立案・構築・運用から、ヘルプデスク業務まで全てを外部に委託する方法です。社内の人的資源をより重要度の高い業務に割けるため、積極的に事業推進している企業によく見受けられる形態です。
運用のみを任せる
サーバーなどの機器は自社で調達してインフラを構築可能だが、日々のメンテナンスまでは対応できない企業におすすめです。メンテナンスをアウトソーシングするだけでも、より重要度の高い業務に注力できます。
ヘルプデスクを任せる
従業員のIT関連の問い合わせに対応するヘルプデスク業務をアウトソーシングします。
ヘルプデスク業務は予期せぬタイミングで問い合わせが入ってきますので、他業務とヘルプデスクを兼務している場合、進行中の業務を停止して対応しなければなりません。しかし、ヘルプデスクをアウトソーシングするだけでも、十分に主要業務に注力できます。
専任担当者に常駐してもらう
情報システム部門を拡大したい時におすすめです。高いITスキルを持った担当者を派遣してもらえば、教育にかかる大きく手間を省けます。また、新プロジェクトを開始するなど、一時的に情報システム部門を強化したい場合にもメリットとなります。
情報システム部門のアウトソーシングの線引き
前述のとおり、情報システム部門のアウトソーシングにはいくつかの形態があります。
全ての業務を任せる場合は自社で情報システム部門を抱える必要がないので、コストの削減や重要度の高い業務に人材を采配できます。
システムやインフラの立案・構築は会社の経営戦略にも関わってくる重要な業務なので、それ以外の業務を部分的にアウトソーシングするケースも多く見受けられます。
手間のかかる運用のサポートやヘルプデスクを外部に委託すれば、自社の情報システム部門が主要業務に集中できる環境を作れます。
しかし、企業ごとに抱えている問題や従業員のITリテラシーは異なリます。委託する業務の範囲や重要度が増せばコストは高くなるため、自社へのメリットとコストのバランスを考えて委託先を選定するのが重要です。
ココがポイント
自社に合ったサービスを選べば、業務負担を軽減できる!
情報システム部門をアウトソーシングするメリット・デメリット
情報システム部門の業務をアウトソーシングすれば、企業は様々なメリットを得られます。
1.情報システム部門の負担軽減
情報システム部門の業務は多岐にわたりますが、主業務はシステムやインフラの立案・構築です。しかし、多くの企業の情報システム部門はイレギュラーに発生するヘルプデスク業務やPCのキッティング作業などに追われて主業務に注力できていません。
イレギュラーな業務をアウトソーシングする場合、情報システム部門の負担を軽減し、主業務に集中できる環境を作れます。
2.コストと手間の削減
情報システム部門を増員できればいいですが、IT人材不足が顕著な現在の市場では、採用・育成に多大なコストと時間がかかります。それを許容できる企業であれば、もちろん自社でのエンジニア採用を実施できます。
しかし、全ての企業でそのような体制を整えるのは難しいでしょう。そのためアウトソーシングをうまく活用し、採用や教育にかかるコストと手間を削減できるのは大きなメリットとなります。
3.情報システム部門の属人化の回避
組織の規模に関わらず、情報システム部門の業務が属人化している企業は多く存在します。属人化の問題はシステム・インフラを構築・改修・改善を担当者1人で行うため、その担当者が退職・休職や休暇を取ってしまうと、情報システム部門が機能しなくなることです。
トラブルが発生した際に誰も対応ができない状況に陥らぬよう、担当者を複数設けておく必要があります。アウトソーシングをうまく利用すれば属人化の問題を回避できます。
情シス部のデメリット
しかし、情報システム部門をアウトソーシングする場合には、以下のデメリットも存在します。
・社内にノウハウや技術が蓄積されない
アウトソーシングする業務の範囲が広いほど社内にノウハウが蓄積されにくくなります。日々の業務の中で蓄積されたノウハウは、システムやインフラの改善に活用できる重要な情報になるので、委託する業務は十分に吟味する必要があります。
情報システム部門アウトソーシングの大義とは?
企業活動においてITの活用は経営に大きな影響を与えます。IT技術の進歩に伴い、その重要性は大きくなる一方です。しかし、その重要性を理解しながらも正しく運用できていない企業が多く存在するのも事実です。
その背景には人材不足やコストの問題もあると思います。情報システム部門の業務をアウトソーシングすれば、それらの問題を解消し、正しいIT運用に必要なシステム・インフラの導入・保守・改善が実践できる体制を実現できます。
自社サービス【ITヘルパー】のご紹介
かく言う私たちの会社でも情報システム部門のアウトソーシング先として、これまで30,000社以上とのお取引があります。
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