「情報システム部門は、結局どんな役割を担う部署なの?」
「最近は『攻めのIT』とも言われるが、何が変わったの?」
そんな疑問を持つ経営層や情シス担当者は少なくありません。
結論からいうと、情報システム部門の役割は「守り(運用保守・インフラ・ヘルプデスク)」と「攻め(IT戦略・DX・生成AI活用)」の2つに大別できます。クラウドやDX、生成AIの活用が当たり前になりつつある今、従来の守りに加えて、攻めの役割が強く求められるようになっています。
本記事では、情報システム部門の役割を攻めと守りの両面から整理し、あるべき姿や直面する課題、解決策までをわかりやすく解説します。
目次
1.情報システム部門の役割とは【早見表】

情報システム部門とは、企業のIT戦略の策定、システムの構築・運用・保守、社員へのサポートなど、社内ITに関わる業務を幅広く担う部署です。その役割は、大きく「守り」と「攻め」の2つに整理できます。
| 区分 | 主な役割 | 目的 |
|---|---|---|
| 守りのIT | 運用保守、インフラ・セキュリティ整備、ヘルプデスク | システムを止めず安定して使える状態を保つ |
| 攻めのIT | IT戦略の立案、DX・生成AI推進、データ活用、業務改革 | ITで新たな価値を生み、企業の成長に貢献する |
かつては守りの役割が中心でしたが、クラウドの普及やDXの加速により、攻めの役割を担えるかどうかが企業の競争力を左右する時代になっています。まずは守りの役割から見ていきましょう。
2.守りの役割(従来からの基盤業務)
守りの役割とは、システムを安定して稼働させ、社員が問題なくITを使える環境を維持する業務です。代表的なものは次の4つです。
- IT戦略・システムの企画
- システムの運用・保守
- 社内インフラ・セキュリティの整備
- ヘルプデスク
2-1.IT戦略・システムの企画
経営戦略や事業戦略にもとづき、必要なシステムを企画・立案する役割です。社外ベンダーの選定やプロジェクトの管理を行い、ユーザー部門に新しいシステムを提供します。
たとえば「受注処理を効率化したい」という現場の課題に対し、最適なシステムを検討して導入をリードする、といった動きが該当します。
2-2.システムの運用・保守
導入したシステムを安定稼働させ、使いやすさを維持する役割です。ユーザー部門の要望や業務の変化に応じて、既存システムのカスタマイズや改修を行います。
生産管理や会計など、止まると会社全体の業務が滞るシステムを支える、責任の大きな業務です。
2-3.社内インフラ・セキュリティの整備
サーバーやネットワークの構築・運用に加え、ウイルス感染や情報漏えいを防ぐセキュリティ対策を担います。
近年はサイバー攻撃が高度化しているため、インフラの安定とセキュリティの両立が、守りの役割のなかでも特に重要になっています。
2-4.ヘルプデスク
「パソコンが動かない」「ソフトの使い方がわからない」といった社員からの問い合わせに対応する役割です。新しいツール導入時のサポートや、社員のITリテラシー向上のための研修を担うこともあります。
件数が多く、担当者の時間を最も奪いやすい業務でもあるため、効率化の工夫が効きやすい領域です。
3.攻めの役割(DX時代に求められる新しい役割)

クラウドの普及で、システムを自社で一から構築・運用する必要性は薄れてきました。その分、ITを使って企業の成長に貢献する「攻めの役割」が求められるようになっています。代表的なものは次の3つです。
3-1.DX推進
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術で業務やビジネスモデルそのものを変革する取り組みです。情報システム部門には、その推進役が期待されています。
たとえば、紙やExcelで行っていた業務をクラウドで一元化し、場所を問わず働ける環境を整えるといった変革をリードします。生産性向上やコスト削減に直結する、重要な役割です。
3-2.IT視点からの経営戦略の立案
中長期の経営戦略をふまえ、ITの専門家としての視点から利益向上やイノベーションにつながる提案を行う役割です。
「このデジタル技術を使えば、新しいサービスを生み出せる」といった提案を経営層に対して行い、ビジネスモデルの変革を後押しします。
3-3.データ活用・業務プロセスの改革
社内に散らばるデータを集めて分析し、経営判断や業務改善に活かす役割です。あわせて、既存の業務プロセスをITで見直し、より効率的な形へと作り変えます。
勘や経験だけに頼らず、データにもとづいて意思決定できる体制づくりが、攻めの情シスの腕の見せどころです。
3-4.生成AIの活用と社内ルールづくり
近年は、攻めの役割のなかでも生成AIの活用が大きなテーマになっています。情報システム部門には、AI導入の旗振り役と、安全に使うためのルール整備の両方が求められます。
総務省の令和7年版情報通信白書によると、生成AIの活用方針を定めている日本企業は49.7%で、前年から大きく増えています。一方で中小企業は34%にとどまり、活用方針が定まっていない企業も少なくありません。
たとえば、問い合わせ対応に生成AIを取り入れて定型業務を減らしたり、議事録の作成を自動化したりと、業務効率化の余地は大きく残されています。同時に、社内情報を勝手にAIへ入力させない利用ルールの策定(シャドーAI対策)も情報システム部門の重要な役割です。攻めと守りの両面から、AIを安全に使いこなす体制づくりが期待されています。
出典:総務省「令和7年版 情報通信白書」
ココがポイント
4.情報システム部門のあるべき姿

情報システム部門が守りの役割だけにとどまると、直接の売上を生まない「コストセンター」と見なされ、予算や人員を削られやすくなります。その結果、運用がさらに手薄になるという悪循環に陥りがちです。
この流れを変えるには、守りの役割で土台を固めながら、攻めの役割で企業の利益創出に貢献する部門へと転換することが求められます。
そのためには、日々の運用業務に追われる状態から抜け出し、戦略立案やDX推進に使える時間を確保することが第一歩です。後述するアウトソーシングは、その時間を生み出す有効な手段になります。
5.情報システム部門が直面する3つの課題
役割が広がる一方で、情報システム部門は深刻な課題も抱えています。代表的な3つを整理します。
5-1.IT人材の不足
IT人材は慢性的に不足しており、経済産業省の試算では2030年に最大で約79万人が不足するとされています。インフラ・セキュリティ・データ活用など求められる専門性も広く、採用したくてもできない企業が少なくありません。
5-2.ひとり情シス・属人化
担当者が1人しかいない「ひとり情シス」状態の企業も多く、業務やノウハウがその人に集中します。担当者が急に休んだり退職したりすると、社内ITが止まってしまうリスクがあります。
5-3.コストセンターと見なされやすい
直接の利益を生まないため、経営層から「コスト部門」と見なされ、十分な予算が回らないことがあります。その結果、戦略的なIT投資より日々のトラブル対応に追われ、攻めの役割を担えなくなってしまいます。
6.課題解決の選択肢はアウトソーシング
これらの課題を自社だけで解決するのが難しい場合、情シス業務のアウトソーシング(外部委託)が有効な選択肢になります。
ヘルプデスクや運用保守といった守りの業務を外部に任せれば、社内の担当者は戦略立案やDX推進といった攻めの役割に集中できます。専任者を雇用するより低コストで、複数人体制による安定運用も実現でき、属人化のリスクも避けられます。
●関連記事:情報システム部の業務をアウトソーシングできるか? →
7.情報システム部門の役割はトータルITヘルパーが支える

「守りの業務に追われて攻めの役割に手が回らない」「ひとり情シスで限界が近い」。そんな状況なら、情シス代行サービスの活用をご検討ください。
弊社「トータルITヘルパー」は、情報システム部門の役割を幅広く支援するサービスです。
7-1.167人の専門人材が複数人体制でサポート
専門知識を持つ167人のスタッフが、お客様のネットワーク問題やアカウント情報を共有しながら迅速に対応します。年間17万件・過去100万件の対応実績があり、複数人体制のため担当者の不在や退職で業務が止まる心配がありません。
7-2.PC1台あたり月額3,000円~で守りの業務を代行
情シス代行プランはPC1台あたり月額3,000円~。運用保守やトラブル対応まで幅広くカバーします。問い合わせ対応だけ任せたい場合は月額2,000円~のヘルプデスクプランもあり、必要な範囲から段階的に始められます。
7-3.主なサポート内容
PCのキッティング設定、社内ネットワーク構築、VPN構築、サーバー環境の構築、ライセンスやアカウント情報の管理まで対応します。守りの業務を任せることで、社内の担当者はDX推進や戦略立案といった攻めの役割に専念できます。
8.よくある質問(FAQ)
Q. 情報システム部門と社内SEは何が違う?
情報システム部門は企業のIT全体を管理する部署を指し、社内SEはその中で社内システムの開発・運用を担う職種を指すことが多いです。近年は両者の業務範囲が近づいており、ほぼ同義で使われる場合もあります。
Q. 小規模な会社にも情報システム部門は必要?
専任部署を置けない企業も多いですが、ITの管理は規模を問わず必要です。担当者を置けない場合は、アウトソーシングで役割を補う方法が現実的です。
9.まとめ
情報システム部門の役割は、システムを安定稼働させる「守り」と、ITで成長に貢献する「攻め」の2つに大別されます。クラウドやDX、生成AIの普及により、守りに加えて攻めの役割を担えるかが、企業の競争力を左右する時代になっています。
一方で、IT人材不足やひとり情シスといった課題も根強く、守りの業務だけで手一杯になりがちです。守りの業務はアウトソーシングで効率化し、社内は攻めの役割に集中するのが現実的な進め方です。
トータルITヘルパーなら、専門知識を持つ167人が複数人体制でサポートし、年間17万件・過去100万件の対応実績で運用保守からトラブル対応までカバーします。PC1台あたり月額3,000円~の台数課金型のため、会社の規模に合わせて無理なく始められ、94%のお客様がコストダウンを実感しています。情報システム部門の役割を見直したいとお考えなら、お気軽にご相談ください。

