基幹システムの運用や保守、企業のRPA(Robotic Process Automation)やDX推進など、幅広い業務を担当する情報システム部。
時代にあわせて情シスの市場価値が高まっているため、情報システム部門の需要もより一層拡大しています。その一方で、人材不足による課題も山積みです。
本記事では、情シスが抱える課題を整理するとともに、負荷の軽減・業務効率化を加速するための方法について解説します。記事後半では、トータルITヘルパーの情シス代行サービスもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.情シス担当者が抱える課題とは
IT・デジタルを活用した生産性向上が叫ばれる昨今、情報システム部門は企業内のデジタル変革を担っていくことが期待されています。
では、現状の情報システム部はどのような悩みを抱えているのでしょうか。
情シス担当者が抱える課題
- 業務過多
- ひとり情シスや兼務の常態化
- コロナウィルスによる業務増加
- 業務の属人化
1-1.業務過多
情報システム部門の業務は年々多様化しています。
社内では何でも屋と捉えられることも多く、システム系の問い合わせ先として真っ先に相談を受ける立ち位置です。また情シスは経営改革のための提案を行うこともあり、会社の繁栄のためにさまざまな活動を行います。
社内対応に追われる一方で、忙しすぎて新しいシステムの導入まで手が回らない状況は、情報システム部門の生産性の低下につながります。
1-2.ひとり情シスや兼務の常態化
従業員が500名未満の企業では、情報システム部門を複数名で構成している企業はごくわずかです。ひとり情シス、兼任情シスで運用している企業が多くを占めています。
情シス担当者は基幹システムの運用・保守からヘルプデスク業務までを行います。
トラブルの中には実際に現場に行かなければ解決できないものもあり、パソコンの前にいるだけでは対応が難しいでしょう。状況によっては他の業務を一旦止める必要があり、そうすると本来の業務に集中することができません。
そのためひとり情シスや兼任情シスにとっては、負荷が大きい状況だといえます。
ココに注意
情シス担当は業務範囲が幅広く、ひとり情シスや兼任情シスには負荷が大きい。
1-3.コロナウィルスによる業務増加
新型コロナウィルス感染拡大のため、現在は出勤者の7割削減が求めらている状況です。
この影響により、多くの企業では急なリモートワーク導入の対応に追われています。リモートアクセスの環境が整っていなければ、情報システム部門はその整備にも乗り出さなければなりません。
他にもオンライン会議やオンラインイベントなど、社内の運用状況に合わせた整備が必要です。その分従来の業務が減ったわけではないため、情シス部門の業務は急激に増加してしまいました。
ココに注意
リモートワーク導入の対応により、情シス部門の業務は急激に増加している。
1-4.業務の属人化
社内でITトラブルがあった場合、ヘルプデスク業務は情報システム部門が担います。しかしヘルプデスク業務は、社内のPCやネットワークなどを熟知していないと務まりません。
業務が属人化してしまうと、情シス担当者が退職や異動で不在になった場合に発生したトラブルをスムーズに解決できないといったリスクが生じます。
情シス担当者の退職や異動などがあれば引継ぎが難しく、後任者が対応できない可能性があります。
2.情シスを取り巻く時代背景
いまや、どんなビジネスにもテクノロジーが欠かせない時代になりました。さらに昨今では、テレワークなどのさまざまな働き方も浸透しつつあります。
ここでは情シスを取り巻く時代背景を見ていきましょう。
情シスを取り巻く時代背景
- 新型コロナウィルスによる影響
- 働き方改革の影響
- 2025年の壁
- 主要技術のサポート終了
2-1.新型コロナウィルスによる影響
多くの企業がテレワーク環境導入を進め、テレワークという新しい働き方を当然のように取り入れるようになりました。
情報システム部門はテレワーク環境の提案に携わるとともに、ノンコア業務として実際の環境の構築や運用も進めるという状況になっています。
それを裏付けるかのように、2020年度は2019年度よりもノンコア業務が約5%増加しているとのアンケート結果も出ています。今後「どのようにコロナ後の時代を迎えるか」を考えたとき、企業の取り組みや姿勢にはITの存在が大きく関与してくるはずです。
ココがポイント
コロナ後の企業の取り組みには、ITが大きく関わってくると考えられる。
2-2.働き方改革の影響
政府による働き改革の呼びかけで、2019年4月以降は時間外労働の上限規制と有給休暇取得が義務付けられました。この背景にあるのは、少子高齢化に伴って深刻化している人手不足です。
また慢性的な長時間労働、ワークライフバランスを重視した多様な働き方への対応といった、社会的な課題も否めません。業績アップを目指しつつ、従業員のワークライフバランスを実現していくためには、情報システム部門の存在がカギとなります。
ココがポイント
従業員のワークライフバランスを実現と業績アップを両立させるには、情報システム部門の存在が重要である。
2-3.2025年の壁
経済産業省が発表した「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート」では、レガシー化した基幹システムのブラックボックス状態を解消できない企業は「デジタル競争の敗者となる」と警告しています。また、既存システムの維持にIT予算のほとんどが費やされていることも、デジタル変革を妨げる大きな要因として指摘されました。
この状況が続けは、2025年~2030年にかけて最大12兆円の損失が生じると試算されています。これがいわゆる「2025年の壁」と呼ばれる問題です。
2-4.主要技術のサポート終了
Windows7のサポートが終了したことにより、新しいOSへとアップデートする必要が出てきます。これに伴う端末の入れ替えや、システムの改修がいたるところで発生するため、情報システム部門の業務負荷が大きくなりました。
また、Windowsの標準ブラウザInternet Explorer(IE)のサポート終了も決定しています。
IEでないと動作保証していないシステムを使っている場合、今後IE対応に迫られることが予想されます。
3.情シス業務を効率化する4つの方法を解説
課題が山積みの情シス業務ですが、業務効率化のためにどのような取り組みをすればよいのでしょうか。
効率化を加速させるための方法を、いくつかご紹介します。
情シス業務を効率化する4つの方法を解説
- チャットボットの導入
- RPAで自動化する
- アウトソーシングを活用
- クラウドサービスを利用
3-1.チャットボットの導入
チャットボットとは、質問に対して自動で対応を行うコミュニケーションツールです。
入力したテキストに対してプログラムが対話形式で自動応答するため、質問者の自己解決を促せます。
社内からの定型的な問い合わせであれば、チャットボットで回答を自動化することが可能です。さらには365日24時間体制で問い合わせ対応でき、情シスの業務効率化が見込めるでしょう。ひとり情シスの場合も、負担を大幅に軽減できます。
3-2.定型業務をRPAで自動化
これまで人の手で行ってきた事務系の作業も、ロボットに代行させることができます。
定型業務を効率化できるツールとして今、「RPA(Robotic Process Automation)」が注目を集めています。
RPAは物理的なロボットではなく、コンピューターの中で作業するソフトウェアです。
自動化できるのは、過去データの分析や整理・定型文によるメール本文の生成と送信などの定型業務です。
以前は手動で行っていた作業を自動化することで、業務のスピードが格段に上がりミスも削減できます。またRPAで空いたリソースを別の業務に活用できるため、企業の生産性も高められるでしょう。
ココがポイント
RPAを用いることで非効率な手作業が自動化され、企業の生産性アップが期待できる。
3-3.アウトソーシングを活用
近年では社内にエンジニアを抱えるのではなく、専門の外注先にシステム管理等の業務を委託して任せる企業が増えてきています。
外注可能な業務をアウトソーシングすることにより、社内の情報システム担当者のリソース確保が可能になるからです。
アウトソーシングを活用すれば、コア業務に集中できるようになり業務効率アップがはかれます。委託範囲はさまざまですが、いずれの場合も多くのメリットを得ることができるでしょう。
ココがポイント
アウトソーシングの活用により、情報システム担当の業務効率アップが図れる。
3-4.クラウドサービスを利用
社員から情シス担当者へ直接問い合わせが入ると、どうしても担当者は作業を中断しなければなりません。対応しても情シスの対応履歴が残らないことが多いので、業務の属人化を招き、業務効率が悪くなっていく一方です。
この悪循環を見直すためには、クラウドサービスの利用で業務を可視化することが有効です。社員からの依頼内容をクラウドサービスに登録してもらい、その内容を公開することで業務を分担しながら対応できるようになります。
対応内容を共有することで、業務の属人化についても回避できるはずです。
また、よくある質問やFAQを用意しておけば、軽度のトラブルの自己解決を促せます。
4.情シス業務の効率化に貢献!情シス代行サービス
トータルITヘルパーの情シス代行サービスでは、年間対応件数17万件越のサポート人員とお客様満足度98.2%を誇りに、情シスの業務効率化に貢献いたします。
トータルITヘルパーの情シス代行サービスでできること
- 情シス業務やヘルプデスク業務を丸ごと引継ぎ
- 社内システムの構築もお任せ
- IT機器のトラブル解決
- 167人の専門人材がサポート
- PC1台3,000円と安心の料金設定
4-1.情シス業務やヘルプデスク業務を丸ごと引継ぎ
情シス代行サービスは、情シス業務の一部をサポート、もしくは丸ごと引継ぎをするサービスです。
企業のIT業務はヘルプデスク対応からネットワークの構築まで、多岐にわたります。情シス代行サービスなら繁雑な業務も丸ごと委託でき、ひとり情シスや属人化を防げます。
4-2. 社内システムの構築もお任せ
テレワーク時代に適合したVPN・サーバー環境の構築、社内共有フォルダやネットワークの構築・保守などもご相談可能です。
担当者の退社、保守ベンダーと連絡が付かない場合も、貴社システムも保守・運営をできる限りサポートいたします。
4-3.IT機器のトラブル解決
過去100万件のお客様対応で培ったノウハウを活かし、ネットワーク、サーバー、複合機、ビジネスフォンなど幅広く対応し高い技術力でトラブルを解決いたします。
お電話だけで解決が難しい場合の緊急訪問対応、保守などでの定期訪問対応が可能です。
4-4.167人の専門人材がサポート
高度な専門知識を持つ167人が情報システム部門へのアドバイスやサポート、ネットワーク構築・サーバー運用・キッティングなどのお困りごとをサポートいたします。
ITスキルの充実したスタッフがお客様の課題解決に尽力し、情シス業務のアウトソーシングを強力にバックアップします。
4-5.PC1台3,000円と安心の料金設定
情シス代行サービスを利用した企業の94%が業務効率化とコストダウンに成功しました。
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