「社員からの『パソコンが動かない』『パスワードを忘れた』が次々と飛んできて、本来の業務が進まない」
「ひとり情シスで社内ヘルプデスク機能まで抱えていて、もう限界が近い」
そんな悩みを抱える情シス担当者は少なくありません。社員数が増えるほど社内からの問い合わせは膨らみ、情シス部門の生産性を圧迫していきます。
本記事では、情シスの社内ヘルプデスクの定義・業務内容・社内SE/社外ヘルプデスクとの違い・設置メリット・現場でよくある課題・効率化のコツとツール・アウトソーシング活用法までを、現場目線で整理して解説します。
この記事でわかること
・情シスの社内ヘルプデスクの定義と業務内容
・社内SE・社外ヘルプデスクとの違い
・設置することで得られる6つのメリット
・現場で起きがちな4つの課題
・体制を効率化するための5つのコツとツール
・効率化が難しい場合のアウトソーシング活用法
目次
1.情シスの社内ヘルプデスクとは

情シスの社内ヘルプデスクとは、自社の社員から寄せられるパソコン・ネットワーク・業務システム関連の問い合わせやトラブルに対応する、情報システム部門の窓口機能を指します。社員が「困った」と感じたときに最初に駆け込む場所として、組織のIT業務を下支えする縁の下のポジションです。
多くの企業では、情シス部門の本来業務(インフラ構築・基幹システム運用・セキュリティ対策・DX推進など)と並行して、この社内ヘルプデスク機能を担っています。窓口対応・運用設計・改善企画まで一連の業務をひとまとめに引き受けるため、組織規模に対して情シス人員が少ない企業ほど業務負荷が膨らみやすい構造になっています。
2.情シスが担う社内ヘルプデスクの主な業務内容

情シスの社内ヘルプデスクが扱う業務は、「PCトラブル一次対応」「アカウント管理」「ソフト・ツールのレクチャー」「ネットワーク障害対応」「機器の調達・キッティング補助」と幅広く分布しています。代表的な業務を整理します。
- PC・周辺機器のトラブル切り分けと一次対応
- パスワード初期化・アカウント発行・権限変更
- 業務システム・SaaSの操作レクチャー
- メール・チャットツールの設定支援
- VPN・社内ネットワークへの接続トラブル対応
- プリンター・複合機・会議室機器の操作案内
- セキュリティインシデント一次受付・調査依頼
- 新入社員向けPCキッティング・初期設定
- 退職者のアカウント無効化・端末回収
- FAQ・社内マニュアルの整備と更新
このように対応領域が広いため、ITに関する幅広い知識に加えて、社員の状況を素早くヒアリングできるコミュニケーション能力も求められます。
3.社内ヘルプデスクと社内SE・社外ヘルプデスクとの違い

社内ヘルプデスクは、よく「社内SE」や「社外ヘルプデスク」と混同されますが、それぞれが担う役割と業務範囲は明確に異なります。違いを整理しておくと、自社にどの機能をどの組織に置くべきかを判断しやすくなります。
| 窓口・職種 | 主な役割 | 対応相手 |
|---|---|---|
| 社内ヘルプデスク | 社員からのIT・システム利用の問い合わせ対応 | 自社の社員 |
| 社内SE | 業務システム・社内インフラの設計・構築・運用 | 自社の社員(裏方) |
| 社外ヘルプデスク | 顧客からの製品・サービスに関する問い合わせ対応 | 顧客・エンドユーザー |
3-1.社内SEとの違い
社内SEは、業務システムや社内インフラを設計・構築・運用する技術職です。基幹システムの導入プロジェクトや、サーバー・ネットワーク機器の構成設計など、土台を作り続ける裏方の仕事が中心になります。
一方で社内ヘルプデスクは、社員からの問い合わせを受けてその場で解決まで導く窓口型の仕事です。社内SEと社内ヘルプデスクは隣接領域のため、小規模企業では兼任しているケースも多く見られます。
●関連記事:情報システム部と社内SEの違いとは?仕事内容と必要なスキルを解説 →
3-2.社外ヘルプデスクとの違い
社外ヘルプデスクは、自社の商品・サービスを利用する顧客(エンドユーザー)からの問い合わせに対応する窓口です。製品仕様や契約内容、不具合への一次対応など、顧客満足度に直結する業務を担当します。
社内ヘルプデスクが「社員のIT困りごと」を解決するのに対し、社外ヘルプデスクは「顧客の製品困りごと」を解決します。対応相手・必要なスキル・業務評価指標がそれぞれ大きく異なります。
4.社内ヘルプデスクを設置する6つのメリット

明確な社内ヘルプデスク機能を置くことで、社員の生産性向上・情シス部門の負荷軽減・属人化の解消といった複数の効果が同時に得られます。代表的な6つのメリットを整理します。
4-1.社員の業務停止時間を最小化できる
社員がPCトラブルや操作不明で困ったとき、相談先がはっきりしていれば即座に問い合わせができます。窓口がない状態では「誰に聞けばいいかわからない」「詳しそうな同僚を探す」といった時間ロスが積み重なり、全社的な生産性を下げる原因になります。
4-2.情シス部門が本来業務に集中できる
社内ヘルプデスク機能を一手に引き受ける窓口があれば、情シス部門の各メンバーは個別の質問対応に振り回されず、インフラ設計・新システム導入・DX推進といったコア業務に時間を割けます。問い合わせが特定の人に集中する状況も避けられます。
4-3.対応品質が安定する
窓口が分散していると、対応者の知識レベルやコミュニケーションスタイルによって品質にばらつきが出てしまいます。専門窓口を置いてマニュアル・対応フローを統一すれば、誰が問い合わせても同じ品質で解決まで導ける状態を作れます。
4-4.ナレッジが組織資産として蓄積される
社内ヘルプデスクには日々さまざまな問い合わせが集まるため、対応履歴がそのまま組織のナレッジ資産になります。よくある質問はFAQに反映したり、社内マニュアルに昇格させたりすることで、社員のセルフ解決を促す土台が作れます。
4-5.IT教育の素地ができる
窓口対応を通じて社員のITリテラシーレベルが可視化されると、組織として弱い領域に向けた研修プログラムを設計できるようになります。「ある部署にだけ同じ質問が集中している」といった傾向も把握しやすく、根本的な改善施策につなげやすい構造です。
4-6.IT資産の適正管理につながる
社内ヘルプデスクは問い合わせ対応だけでなく、社内に導入されているPC・サーバー・SaaSライセンス・周辺機器などIT資産の利用状況を日常的に把握する役割も担います。トラブル対応の過程で資産の老朽化や脆弱性に気づける機会が増え、結果としてIT資産の棚卸し・更新計画・セキュリティ対策の精度が上がります。日々現場とつながっているからこそ気づける改善ポイントは、情シス部門のコア業務にも好影響を与えます。
5.情シスの社内ヘルプデスクが抱える4つの課題

多くのメリットがある一方、現場では慢性的な人員不足と業務負荷の偏りに起因する課題が頻発しています。代表的な4つを取り上げます。
5-1.ひとり情シス・少人数情シスでリソースが足りない
経済産業省が2025年5月に公表した「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」関連の議論でも、IT人材は2030年までに最大79万人不足するとの試算が示されており、情シス部門の慢性的な人員不足は構造問題化しています。社内ヘルプデスク機能まで担うひとり情シス・少人数情シスでは、緊急対応が重なれば本来業務が止まってしまうのが実情です。
5-2.窓口が分散していて対応漏れが起きる
「メール」「チャット」「直接声かけ」「内線電話」など、複数の経路から問い合わせが入ってくる状態だと、対応履歴の管理が難しくなり、対応漏れや重複対応が発生しやすくなります。一次解決率や対応時間といったKPIも測りにくく、改善サイクルが回せません。
5-3.テレワークでタスクが急増している
在宅勤務やハイブリッドワークが浸透した結果、VPN接続トラブル・Web会議の音声不具合・自宅プリンター連携など、テレワーク特有の問い合わせが急増しました。社員が物理的に近くにいないため、画面共有やリモートデスクトップを使った遠隔対応スキルも求められるようになっています。
5-4.属人化して特定の人に負荷が偏る
「あの人にしか分からない設定」「歴代の担当者だけが知っているシステム構成」といった暗黙知が積み重なると、対応が特定の人に集中し、その人が休むと業務が止まるリスクが常につきまといます。退職や異動で一気にナレッジが失われる事業継続リスクも見過ごせません。
6.情シスの社内ヘルプデスクを効率化する5つのコツ

社内ヘルプデスクの負荷を構造的に下げるには、「窓口の集約」「セルフ解決の仕組み化」「対応データの可視化」「分業設計」「外部リソースの活用」という5つの軸で改善を進めるのが王道です。
6-1.問い合わせ窓口を一本化する
メール・チャット・電話など分散している問い合わせ経路を、専用窓口(ヘルプデスク用のチャットチャンネル、専用フォーム、チケット管理ツールなど)に集約します。対応履歴の一元管理が可能になり、対応漏れと重複対応が大幅に減ります。
6-2.FAQ・社内マニュアルを整備してセルフ解決を促す
頻繁に寄せられる質問は、社内ポータルやイントラのFAQページに集約し、社員が自分で解決できる状態を作ります。「セルフ解決で7割、有人対応で残り3割」という構造を作れば、限られた人員でも品質を落とさず運営できる体制が組めます。
6-3.社内ヘルプデスク向けツールを導入する
担当者一人ひとりの負荷を減らし、効率的な運営を進めるには、用途に応じた支援ツールの導入が大きな効果を発揮します。代表的なツールカテゴリを整理します。
| ツール種類 | 主な機能 | 代表的なサービス例 |
|---|---|---|
| FAQシステム | よくある質問を整理し、社員が自己解決できる状態を作る | PKSHA FAQ、Helpfeel |
| チャットボット | 定型質問にAI・シナリオで自動応答、24時間対応を実現 | HiTTO、KARAKURI |
| ナレッジベース | 対応履歴・技術情報を蓄積し、組織横断で共有 | Notion、Confluence、Qast |
| インシデント管理(ITSM) | 問い合わせをチケット化、対応状況・履歴を一元管理 | Zendesk、Freshdesk、Jira Service Management |
| ワークフロー/業務自動化 | 申請承認・タスク割り振りを自動化、対応プロセスを標準化 | kintone、Microsoft Power Automate |
これらの機能をひとつのプラットフォームに集約したヘルプデスクソリューションも増えています。自社の問い合わせ傾向や予算規模に合わせて、最適な組み合わせを選定しましょう。
6-4.コア業務とヘルプデスク業務の境界線を引く
情シス部門のメンバー全員が問い合わせ対応に追われる状態は健全ではありません。週次・月次で対応時間に上限を設けたり、ヘルプデスク当番制を組んで他メンバーがコア業務に集中できる時間帯を確保したりする運用設計が有効です。
6-5.企業規模に応じて専門チームを立ち上げる
従業員数が増えるほど問い合わせ件数も比例して増えます。100名規模を超えるあたりから、社内ヘルプデスクを専門に担うチームを情シス部門内に独立させると、コア業務との分業がスムーズに進みます。次の段階として外注活用も検討する流れが自然です。
●関連記事:ヘルプデスク業務効率化のポイントとは?課題と改善策を徹底解説 →
7.効率化が難しい場合はアウトソーシングの活用も有効

社内で運営体制を整えても負荷が下がらない場合は、専門事業者へのアウトソーシングが現実的な打ち手になります。情シスの中核業務(戦略立案・新システム導入など)にリソースを集中するためにも、定型的なヘルプデスク業務は外部に切り出す判断が増えています。
7-1.採用・教育コストをかけずに専門人材を確保できる
ITスキルを持つ人材は転職市場での競争率が高く、自社で採用・育成するには多大な時間とコストがかかります。アウトソーシングなら、すでに経験を積んだ専門オペレーターが対応にあたるため、立ち上げまでの時間と人件費を大幅に圧縮できます。
7-2.繁忙期や急なテレワーク対応にも柔軟に対応できる
入退社シーズンやテレワーク導入直後など、問い合わせが集中する時期にだけスポット対応を増やすといった柔軟な契約形態も選べます。社内では用意しきれない24時間対応や多言語対応にも対応できる事業者があります。
7-3.属人化リスクを構造的に解消できる
アウトソーシング先は組織として標準化された対応プロセスを持っているため、担当者の退職や長期休暇があってもサービスレベルが維持されます。社内のベテラン担当者に依存していた状態から脱却し、事業継続性の観点でも安心できる体制を作れます。
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8.情シスの社内ヘルプデスクならトータルITヘルパー

情シスの社内ヘルプデスク機能を外部に委ねたい企業には、PC1台あたり月額2,000円〜から利用できるトータルITヘルパーがおすすめです。中小企業でも導入しやすい価格設定と、業務範囲に応じた柔軟なプラン構成が強みになっています。
8-1.167人体制の専門人材によるサポート
トータルITヘルパーは、167名の専任オペレーターによるチームサポート体制で運営しています。年間17万件・累計100万件超の対応実績で蓄積した現場知見をもとに、解決率97%・お客様満足度98.2%という品質水準を維持しています。
母体となるグループ1,200名超のIT総合商社の事業基盤を活かし、社内ヘルプデスクだけでなく、情シス代行・PCキッティング・セキュリティ対策まで一気通貫で対応できる点も強みです。
8-2.柔軟な料金プラン
業務範囲や規模に応じて選べる料金体系を用意しています。
- ヘルプデスクプラン:PC1台あたり月額2,000円〜
- 情シス代行プラン:PC1台あたり月額3,000円〜
- プレミアムプラン(キッティング含む):PC1台あたり月額5,000円〜
- カスタマイズプラン:業務範囲に応じて見積もり
8-3.組織として標準化された安定運用
属人化を防ぐため、対応プロセスは組織として標準化されています。担当者の退職や長期休暇があってもサービスレベルが維持される構造のため、事業継続性の観点からも安心して任せられます。電話・リモートデスクトップでの即時解決を基本としつつ、規定範囲内であれば訪問対応も提供可能です。
9.まとめ:情シスの社内ヘルプデスクを最適化して負担を軽減しよう

本記事では、情シスの社内ヘルプデスクの定義・業務内容・社内SE/社外ヘルプデスクとの違い・設置メリット・課題・効率化のコツ・アウトソーシング活用法までを解説しました。
情シスの社内ヘルプデスクは、社員の生産性と情シス部門の生産性を同時に左右する重要な機能です。窓口の一本化・FAQ整備・チケット管理ツール導入といった社内体制の効率化を進めつつ、リソースが足りない場合はアウトソーシングを組み合わせるのが、品質とコストを両立する現実的な打ち手になります。
社内ヘルプデスクの外部委託をご検討の際は、PC1台あたり月額2,000円〜から導入できるトータルITヘルパーをぜひ候補に入れてください。社員からの「困った」を専任オペレーター167名のチーム体制で受け止め、貴社の社内ヘルプデスク機能を組織的に運営します。

