COLUMNコラム

情報システム部

ワンオペ情シスとは?生まれる背景とリスク、改善策を徹底解説

日本全体でIT人材が不足しているなか、情報システム担当者が一人だけでIT資材を管理する「ワンオペ情シス」が問題になっています。
ワンオペ情シスだと、万が一担当者が休んだ場合は業務が滞ってしまうリスクがあり、企業経営全体に影響を及ぼす恐れもあります。

こういったトラブルを回避するためにも、情シス体制の改善が必要です。
体制を改善することで、生産性が上がり、事業を拡大しやすくなるでしょう。

そこで本記事では、ワンオペ情シスが生まれた背景やリスク、体制の改善方法について詳しく解説します。
「新しい人材を雇う予算がない」「社内にリソースがない」といった情シスの課題を解決する対策も説明するので、ぜひ参考にしてみてください。

1.ワンオペ情シスとは

ワンオペ情シスとは

ワンオペ情シスとは、企業内にネットワークの担当者が一人しかいない運用体制を指します。
「ひとり情シス」とも呼ばれており、IT管理・システム作業・ヘルプデスクといった作業負担を一人に集約する環境は、生産性の悪化を招くとして問題視されているのも事実です。

そのため近年では、ヘルプデスク等の業務を外注(アウトソーシング)して、ワンオペ情シス担当者の負担を軽減する仕組みを導入する企業が増えつつあります。

ココがポイント


ワンオペ情シスとは「ひとり情シス」とも呼ばれており、企業内にネットワークの担当者が一人しかいない運用体制のことを指す。

 

2.ワンオペ情シスのリスク

ワンオペ情シス状態でも「業務が進んでいれば問題ない」と考えてしまう人も少なくありません。
しかし、ワンオペ情シスのリスクを放置していると、万が一のトラブルで大きな被害を被ってしまう可能性があるのも事実です。

ここでは、ワンオペ情シスで起きるリスクを3点に分けて説明します。

  • 担当者の負担が大きい
  • トラブル時の対応が遅れる
  • 業務やノウハウが属人的になりやすい

2-1. 担当者の負担が大きい

ワンオペ情シス状態では、ネットワーク障害等のトラブルに対応できる人材が一人のため、さまざまな問題が集約されて担当者の負担が大きくなってしまいます。

たとえば、なにかの障害対応をするには、本来行っていた作業を一旦止めて、そちらに専念しなくてはなりません。
その間は本来行うべき業務が進まなくなり、生産性も悪化してしまいます。

また、そのようなトラブルの繰り返しだとワンオペ情シスによる仕事量が多くなり、担当者が転職してしまうリスクも考えられます。

2-2. トラブル時の対応が遅れる

ワンオペ情シス状態では、重大な障害であればあるほど、トラブル時の対応が遅れてしまうリスクが存在します。
たとえば、パソコンの動作が重かったり、マウスやキーボードに不具合があったりする場合は、短時間の作業で問題を解決できるケースがあります。

また、それらのトラブルは会社の運営にもそれほど大きな影響は与えません。
一方で、ウイルス感染やサーバーダウンなどの即急に対応しなければならない障害が発生すると、会社の運営は一発で停止してしまいます

そのうえ、ワンオペ情シスの担当者がそれらの知識をカバーできていない場合、トラブル解決まで時間がかかってしまうため、総合的に多大な被害を招いてしまうおそれも。
ワンオペ情シスなら日常的なコストを抑えられる一方で、多大なリスクを含んでいるのも事実です。

IT担当者が別の業務も兼任していれば、勉強時間などの確保も難しくなるため、最新のセキュリティ対策が難しくなる可能性もあります。

ココがポイント


ワンオペ情シスはコストを抑えられる一方で、総合的に多大な被害を招いてしまうリスクを含んでいる。

 

2-3. 業務やノウハウが属人的になりやすい

ワンオペ情シス状態では、業務やノウハウが属人的になりやすくなってしまう点がネックです。
ネットワーク担当が休みのときに社内でネットワーク障害が発生すると、属人化しているため社内の仕事が停止します。

そのため、「ワンオペ情シス」や「ひとり情シス」好ましくない運営方法です。
ひとつの企業に対し、情報システム部などネットワーク担当(情シス)が1人~2人体制で対応しているケースも少なくありません。

社員が少数ならIT資産などの管理も安易で問題ありませんが、十数人以上いる場合、必ずといっていい程“抜け”が出てしまう点に注意が必要です。

3.ワンオペ情シスが増えた背景

ワンオペ情シスが増えた背景

ワンオペ情シスにはいくつかのリスクがあります。
特に安定した企業運営を求めている方にとって、情報システム部の担当者が少ない環境は優先的に是正すべき環境のひとつです。

ここでは、ワンオペ情シスが増えた背景についていくつか説明します。

3-1. 中小企業では複数のIT人材を採用できない

ワンオペ情シスが増える背景のひとつに、複数名のIT人材を採用できない環境があげられます。

近年ではIT人材不足が問題となっているほか、企業の知名度や給料などが不足してしまい思ったよりもIT人材が集まらない事例も少なくありません。
なかには、「企業のネットワーク管理を任せられる適任者が見つけられない」と頭を悩ませる方もいます。

採用までにさまざまなコストがかかるため、情報システム部門の人員確保が難しく、結果としてワンオペ情シスやひとり情シス状態の放置に繋がっている企業が多くなっています。

ココがポイント


ワンオペ情シスが増える背景として、人員確保が難しく複数名のIT人材を採用できない環境があげられる

3-2. DXの促進

近年では、DX(デジタルトランスフォーメーション)によって、人件費などのコストカットを実現している企業が多くなっています。

DX化とは、今までアナログで行っていた業務をデジタル化して生産性を上げる取り組みです。
紙で行っていた業務もDX化すれば、作業時間の短縮や人員の削減が可能になります。
また、これまで人間がやっていたことで起きてしまうヒューマンエラーも削減できるなどメリットが多いのもポイントです。

時代が進むに連れ、次第にアナログがデジタル化していき、人間を必要としなくなる業務が増えていきます。
無駄なコスト・人件費・人的ミスを抑えられるDX化は、今後の企業には必要不可欠といっても過言ではありません。

人員をあまり割かずとも生産性を向上させる取り組みが推進された背景から、「新たにネットワーク担当を時間と労力をかけて採用するのは考えてしまう」とワンオペ情シスの課題を放置される方も少なくありません。

4.ワンオペ情シスの悩み・課題を改善する方法

ワンオペ情シスの悩み・課題を改善する方法

ワンオペ情シスは担当者に大きな負担をかけてしまうため退職・転職をされてしまうケースが少なくありません。

業務が属人化する背景もあり、ワンオペ情シスを放置するのは安定した企業運営に好ましくないのも事実です。
しかし、ちょっとした工夫を加えるだけで、ワンオペ情シスでも担当者への負担を軽減することができます。

ここでは、そんなワンオペ情シスが抱える問題をどのように改善するか、解説します。

4-1. 従業員のITリテラシー向上させる取り組みを実施

経営者も従業員も、社内のネットワーク管理すべてを情シス担当に丸投げするのは好ましくありません。

簡単なトラブルは自己で解決できるよう、ITリテラシーを向上させる取り組みが大切です。
たとえば、「文字入力がおかしくなった」といったヘルプデスク業務では、Caps LockキーやNum Lockが有効化されていただけのような単純なトラブルも度々見かけられます。

簡単なトラブル対応にまで追われてしまうと、ワンオペ情シス担当者に大きな負担がかかってしまうのは間違いありません。
そのようなトラブルは自己で解決できるよう、マニュアルなどを配備して従業員のITリテラシーを向上させるとワンオペ情シスでも本来の業務に注力しやすくなります。

先述した通り、情報システムの管理作業が属人化したのち、情シス担当が休んだり退職したりしてネットワークに詳しい者が社内に一人も居ない状態になると、会社の業務がストップしてしまうのも事実です。
そうならないために、あらかじめ従業員に対しマニュアル作成やネットワークに関する勉強会を定期的に開催していきましょう。

するのとしないのではITリテラシーの差が異なり、ワンオペ情シス担当者への負担も変わります。

4-2. 業務フローの見直し・改善

情報システム部門の担当者が少ない場合は、どこまでをネットワーク担当が対応するのか、またどこから従業員が対応するのかといった業務フローの見直し・改善をするのが大切です。
些末なトラブルまでワンオペ情シス担当者に任せっきりになってしまうと、情報システム担当者が本来やるべき業務に注力しづらくなってしまいます。

そのようなトラブルを防ぐため、簡単なマニュアルを作成するのもポイントです。
「それぞれのパスワードは自分が管理する」「マウス・ケーブル等の代替品は2階の倉庫」といった、比較的個人でも行える作業は共有しておくことが大事です。

会社全体で“ワンオペ情シス”を助ける意識をもつだけで、担当者にかかる負担を大きく軽減できます。

4-3. アウトソーシング

ワンオペ情シスが抱える負担などのトラブルを、ダイレクトに解決できるのがアウトソーシング(外注化)です。
現在ではリモートワークの需要が増え、外部接続(VPN)の設定や権限の管理など情シスの仕事量が多くなっている企業も少なくありません。

そのうえで、新入社員の入社に合わせてパソコンのキッティング作業やさまざまな設定を組み込まなければならない3~4月は情報システム部門にとっての繁忙期です。
新入社員が少数であれば負担は少ないものの、何人もの人数が入社するとキッティング作業などに時間がかかってしまいます。

そのような一時的集中型の負荷に関しては、情シスサポートデスクにアウトソーシングするのがおすすめです。
サポートデスクを外部委託すれば、時間がかかるパソコンキッティング作業や、ワンオペ情シスの担当者が対応しにくい案件も委託業者に外注できます。

ココがポイント


繁忙期など一時的集中型の負荷に関しては、情シスサポートデスクにアウトソーシングするのがおすすめである。

 

5.情シス業務をアウトソーシングするなら「トータルITヘルパー」がおすすめ

情シス業務をアウトソーシングするなら「トータルITヘルパー」がおすすめ

多くの企業が、現在ネットワーク専任担当者(SE)が1人~2人程の体制で会社を支えている現状があります。
従業員が少なければSE1人~2人で間に合いますが、これが何十人規模になるとどうでしょう。

管理しなくてはならない項目が増え、障害も少なからず増えます。
1人~2人では手に負えなくなり、修正してもまた障害が出てしまい、いたちごっこの状態に陥ってしまいます。
また情シスの専任担当が退職されてしまった場合、属人化してしまっているので、社内のネットワーク業務が停止してしまいます。

そのようなトラブルを防ぐために、情シス代行サービスに資産管理を委託しましょう。
さまざまな情シス代行があるなかでも、弊社「トータルITヘルパー」にお任せください。

5-1. 167人の専門人材がサポート

専門知識を持つ167人がお客様のネットワーク問題、アカウント情報を共有し迅速に問題解決します。
年間17万件、過去100万件の事例解決の実績もございますので、細かな質問でもしっかり対応させて頂きます。

5-2. PC1台3,000円からIT資産管理を代行

低価格ながらも、高品質でサービスを提供します。

お客様のご要望をお伺いさせていただき、それぞれに合ったプランをご提供させていただきますので、現在の問題点に対する解決策をご提示することが可能です。

ひとり情シスでお困りのお客様や、社内ネットワークの情報を整理整頓したい等、お気軽にお問い合わせください。

5-3. 主なサポート内容

貴社のネットワーク共有をし、そこからの業務効率やリスク回避をアドバイスさせて頂きます。
他にも、PCのキッティング設定・社内ネットワーク構築、VPN構築、サーバー環境の構築。ライセンスやアカウント情報の管理。

貴社担当情シスが不在の場合でも弊社に連絡頂ければ保守対応させて頂きます。
規定内であれば技術担当訪問も可能です。保守内容も様々ございますので、貴社毎のニーズに合わせた幅広い対応が可能になります。

他にもネットワークの事に関するお問い合わせであれば対応させて頂きます。

お問合せ

  • この記事を書いた人

慶田朋大

横浜支店の主任を勤めています。最近子供が生まれ、公私ともに忙しくも充実した毎日を過ごしています。皆様のお役に立つ情報をお届けできるように尽力します! 保有資格:MOSExcel2016、.COMMasterAdvance★、情報セキュリティマネジメント、ITパスポート

-情報システム部
-, , ,

Copyright © RIPPLE Co., Ltd. All rights reserved.

© 2024 情シス・ヘルプデスクのアウトソーシング専門【トータルITヘルパー】 Powered by AFFINGER5