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【採用担当必見】情シスが採用できない!最新の採用動向と採用難を乗り切る対処法を解説

近年、IT人材の不足が深刻化しており、情シスの採用も難しくなっています。「情シス担当者が不足している」「情シス担当者を増やしたいが、どう募集をかければいいのかわからない」といった悩みを抱える企業も多いでしょう。

こうした悩みを解決する手段として注目されているのがアウトソーシングです。システム保守や運営、サーバー構築や保守など、自社が抱える課題を完全に外注化できるため、IT人材不足や業務負担軽減に期待が寄せられています。

本記事では、情シスの採用市場や採用が難しい理由、そして採用難を乗り切るための対処法について解説します。

1.情シスの採用動向

情シス

現代社会において、企業の成長を支える重要な役割を担う情シス(情報システム)部門の重要性は年々増しており、多くの企業が優秀な情シス人材の確保に奔走しています。

しかし、情シス人材の採用は容易ではありません。高い専門性と市場の需給バランス、そして変化の激しいIT業界の特性などが、採用を難しくする要因となっています。

ここでは、人手不足問題や平均年収、求人数等をもとに現状の情シスにおける採用動向について解説します。

1-1.情シスの人手不足

出典元:株式会社バッファロー「情シス業務の外部委託に関する実態調査」

出典元:株式会社バッファロー「情シス業務の外部委託に関する実態調査

現状、情シスの採用を急いでいる企業が多い背景に、情シス自体の人手不足問題が挙げられます。株式会社バッファローの調査では、業務量に対し、情シスの人数が足りていないと回答した担当者はおよそ44.1%ほどでした。

さらに、課題を感じている情シスのうち、トップに挙げられた問題が「技術的なスキル不足」「人材不足」です。

東京ハローワークにおける令和6年4月の有効求人倍率」を見てみると、IT関連の職業における有効求人倍率は2.96ほど。そのうちエンジニアを含むIT関連技術職に絞ると、倍率は3.28と、一人の求職者に対して約3倍の求人件数がある状況です。

大手のSIerをはじめとしてIT人材の求人数が増加傾向にある一方で、国内の労働人口は減少しつつあり、それらも相まって「スキルフルな情シス」を採用するのが困難になっています。

さらに、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、企業全体でITの役割が拡大していることも、情シスの人手不足に拍車をかけています。DXの成功には、情シスの強化が不可欠であり、これが採用の難しさを一層際立たせています。

1-2.情シスの平均年収

dodaの調査結果(2024年)」によると、全職種の平均年収が426万円であるのに対し、システム開発・運用は489万円、ネットワークエンジニアは446万円と、平均より少し高めに設定されています。

それにもかかわらず人が集まらないのは、高度なスキルと経験の要求、若手人材の不足、業務の多様性と負担が主な原因です。これらの課題を解決するためには、企業側の取り組みが重要です。

1-3.求人数

大手求人サイトにおける求人数は以下のとおりです。(2025年1月時点)

  • dodaの社内SE(社内情報システム)における求人数は8,666件
  • レバテックキャリアの社内SEの求人数は約1,870件

しかし、30~35歳前後の経験豊富な人材は、人材紹介サービスに登録せず、横繋がりの推薦や紹介等で転職するケースも多くなっています。そのため、企業が直接アプローチすることが難しい状況です。

また、高いスキルを持つ人材は複数の企業からオファーを受けることが多く、企業は魅力的な条件を提示しなければなりません。少子高齢化も背景にあり、情シスに適した人材の採用は年々難しくなっています。

2.情シスの採用が難しい理由

情シスの採用が難しい理由

情シス人材の採用は多くの企業にとって大きな課題となっています。具体的に、多くの企業が情シス担当の採用に頭を悩ませている理由は以下のとおりです。

  • 即戦力となる経験者が限られる
  • 情シスの業務・役割が幅広い
  • IT業界やコンサル業界に取られてしまう

2-1.即戦力となる経験者が限られる

営業など、他の職種では未経験者採用が比較的容易な場合もありますが、情シスは専門性が高く、未経験者だと即戦力として活躍することが難しい側面があります。

ITスキルは、一朝一夕に身につくものではありません。そのため、企業は、実務経験のある人材を求める傾向が強いのも事実です。また、情報システムは、企業の基幹業務を支える重要な役割を担っているため、未経験者を採用することにリスクを感じる企業も珍しくありません。

また、情シスでは周囲とのコミュニケーション能力も求められます。特に情シスのヘルプデスク対応では、問題の深堀りや丁寧な対応力など、ITスキル以外の能力が求められているのも課題です。

そのような背景から、安定した情シスを運営するうえである程度の経験者を採用したいと考える企業も多く、人材確保に頭を悩ませています。

また、急成長するIT業界との需給ギャップや少子高齢化による働き手の人口減少、高度な技術を要するIT人材の育成に時間がかかることなども背景にあります。

2-2.情シスの業務・役割が幅広い

情シスの採用が難しい面に、業務・役割が幅広く、負担を感じた人材が敬遠してしまう面が挙げられます。

情シスの役割は「IT戦略・システム企画」「社内インフラや社内システムの構築・運用・保守」「ITサポート・ヘルプデスク」など幅広く、近年ではテレワーク環境の構築や運用保守まで担当範囲に含まれます。

さらに、DX推進を実現するために尽力するケースも多く、最新ITツールの導入や利活用の促進、ナレッジ蓄積から社内展開まで情シスの負担が増加しているのが現状です。

ITツールの導入による業務効率化に伴い、業務プロセスの大幅な変更や組織改変が必要になる場合があります。そうした変化に対する抵抗を和らげ、社員の意識改革を促すことも情シスの重要な役割です。このように、情シスは重要な役割を担っていますが、さまざまな課題を抱えているため、人材確保が難しくなっています。

2-3.IT業界やコンサル業界に取られてしまう

情報システム部門だけでなく、IT人材はIT業界をはじめコンサル業界などほかの業界からも高い需要があります。

情シスの担当者は、ITインフラの構築・運用・保守、セキュリティ対策、システム開発など、幅広い専門知識とスキルを持っています。上記スキルは他業界でも非常に価値が高く、IT業界やコンサルティング業界で重宝されるのも事実です。

また、高い給与や魅力的なキャリアパスが期待できるため、IT人材が他業種に流れやすい背景も。そのため、「情報システム部門の担当者」としてIT人材を採用するのが難しくなっています。

3.情シスの採用難を乗り切るための対処法

情シスの採用難を乗り切るための対処法

激化するIT人材確保の競争によって、情シスの採用が難しいと悩んでいる担当者も珍しくありません。情シスの採用難を乗り切るためには、以下の3つの視点を持つことがポイントです。

  • 採用条件を緩和する
  • 長期的な視点で人材を育成する
  • アウトソーシングを活用する

3-1.採用条件を緩和する

情シスの採用難を乗り切る方法として、採用条件そのものを緩和する方法が挙げられます。求人票に記載する必須条件を見直し、必要最低限のスキルや経験に絞ることで、応募のハードルを下げられます。

また、将来性を見据えた採用を行い、ポテンシャルのある若者や未経験者を積極的に採用し、社内で育成する方針を取ることも有効です。

さらに、インターンシップや研修プログラムを活用して、学生や新卒者に実務経験を積ませることも効果的です。これにより、将来的に即戦力となる人材を早期に発掘し、育成できます。

3-2.長期的な視点で人材を育成する

情シスの採用難は今後も続くと予想されます。IT人材不足に拍車が掛かる昨今では、短期的な視点よりも、中長期的な視点で未経験者も育成することが重要です。

社内研修や外部研修、資格取得支援など継続的な学習機会を提供すれば、社内のスキルアップにつなげられます。また、メンター制度やキャリアパス設計など、個人の成長をサポートする体制を整えれば、IT人材を獲得しやすくなるのがポイントです。

中長期的な視点で未経験者を育成すれば、将来的に自社にフィットする優秀な人材を確保できます。

3-3.アウトソーシングを活用する

情シスの採用が難しく、リソースを確保できないときは、外部にアウトソーシングするのも選択肢のひとつです。「情報システム部門がない」「ひとり情シス状態でリソースが足りていない」「注力すべきコア業務に時間を割けない」といったトラブルも、アウトソーシングをすれば多くの問題を解決できます。

情シス向けのアウトソーシングを利用すれば、人材を採用しなくとも、スキルに長けたスタッフのノウハウを活用できるのが魅力です。

特に、情シスの採用課題であった「人材育成」「教育コストをかける」といった問題もクリアできるのがアウトソーシングにおけるメリットのひとつ。人材を確保できなかったり、優秀なIT人材を採用できなかったりするトラブルも、アウトソーシングひとつで解消できます。

4.情シスをアウトソーシングするメリット

4.情シスをアウトソーシングするメリット

情シス向けの人材を採用できずに困っている場合は、情シス向けのアウトソーシングサービスを利用するのもポイントです。情シスの一部業務から全体の丸投げまで、幅広く対応できるサービスがあります。

ここでは、人材の採用に頭を悩ませている方へ向けて、情シスをアウトソーシングするメリットについて解説します。

4-1.安定したリソースを確保できる

アウトソーシングを利用すれば、離職のリスクを抑えて、素早くリソースを確保できるのが魅力です。事業のフェーズによって柔軟に対応できるほか、急遽人手が必要になれば、スポット的に人材を増員することもできます

また、アウトソーシングパートナーとの長期的な関係を築くことで、業務の質を向上させられるのも魅力です。パートナー企業が自社の業務プロセスや文化を理解することで、よりスムーズな業務運営が可能になります。

さらに、「ひとり情シス」など社内の担当者へかかる負担を軽減できるのもポイントです。情シスをアウトソーシングすることで社内の負担を減らし、離職などのトラブルも防ぎやすくなるため、社内リソースも安定しやすくなります。

4-2.社員がコア業務に専念できる

アウトソーシングを利用すれば、情シスの人材を追加で採用せずとも、既存社員がコア業務に専念できるのが魅力です。ヘルプデスクやキッティング作業などの業務は重要ながらも作業労力が大きく、社内担当者のリソースを奪ってしまいます。

そこで、ヘルプデスクやキッティング作業を外部の専門家にアウトソーシングすれば、人材を新規採用せずとも、社員のリソースを確保してコア業務に専念できるようになります。

社内のDX化推進に向けて提案・改善施策に取り組みやすくなり、企業としての成長力を高められるのがメリットです。

4-3.コストを削減できる

アウトソーシングをすれば、情シスの人材を新しく採用するよりもコストを削減できるのは大きなメリットです。アウトソーシングの費用はかかるものの、その分採用・育成のコストを削減できます。

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一般的に、情報システム部の社内SEを採用した場合は年収平均として497万円となっています。一方で、情シス代行サービスを利用すれば、ヘルプデスク50台分の申込みで年額180万円と、63%ものコストダウンを実現できるのがポイントです。

また、サーバーの構築・運用や、セキュリティ対策を専門業者に任せられるのも魅力です。24時間365日サポートを受けられるため、トラブルが発生したときも業務がストップするリスクを抑え、生産性を維持しやすくなります。

4-4.属人化を防げる

新しい人材を採用できず、ひとり情シスなどの状態に陥った組織機は、業務が属人化してしまいます。担当者が休職・退職してしまうと、どのように業務を進めればよいのかわからない「ブラックボックス化」してしまうのは大きな課題です。

そこで情シス業務をアウトソーシングすれば、業務内容のマニュアル等を整備して管理する作業が前提にあるため、ブラックボックス化するリスクを抑えられます。

さらに、個人に属人化してしまうリスクを低減できるのも魅力です。休職・退職といったタイミングで業務がストップしなくなり、安定した企業運営を行いやすくなります。

5まとめ

情シスは業界として人材不足が課題ですが、採用難を乗り切るための対処法はあります。弊社の「トータルITヘルパー」情シス代行サービスは、企業の情報システム部の業務をサポート、もしくは丸ごと引き継ぐサービスです。IT機器のトラブル解決やシステム運用の効率化を図り、企業のIT環境を支援します。

興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽に「トータルITヘルパー」までお問い合わせください。

  • この記事を書いた人

中野翔太

船橋事業所の課長を勤めています。2人の子供と遊ぶ時間を大切にしながら、日々仕事に邁進しています。私の知識や経験が、皆様のお役に立てば嬉しいです! 保有資格:MOSExcel2013 Expert、MOSWord2013、MOSAccess2013、MOS2013Master、.COMMaster Advance★★、基本情報技術者、FP3級

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