社内唯一の情シス担当者が退職してしまう。こういった状況が発生すると「引継ぎの問題」「担当者不在の問題」など、情報システム部の運営にも関わります。本記事では、「ひとり情シス」の状態で担当者が退職してしまう理由を紹介し、退職後どういった問題が生じるのか詳しく解説します。
また、ひとり情シス退職後のさまざまな問題を解決するための解決策として、トータルITヘルパーが提供する「情シス代行サービス」についてもご紹介します。
本記事をご覧になることで、ひとり情シス退職後の解決策が分かります。さらに「情シス代行サービス」を知ることで、ひとり情シスの退職問題そのものが解決します。
目次
「ひとり情シス」担当者が退職してしまう理由
ひとり情シスとは、その名の通り「企業における情報システム担当者が1名」しかいない状態です。ひとり情シスは近年増加しており、中堅企業の約38%は情報システム担当者が1名以下の体制と回答しています。
ひとり情シスで経営する企業が増加する中でみられる問題点が「ひとり情シスの退職」です。2018~2019年の調査によると、従業員100~1000人未満の中堅企業に属する情報システム担当者の21%が転職している実態が分かりました。さらに、ひとり情シスの企業に限って転職率を算出すると、30%を超えています。
退職理由は人それぞれですが、転職先に「複数のIT担当者」を抱える企業を望む傾向が強く、やはり「1人でシステムを支える苦労から離れたい」気持ちがあると考えられます。ひとり情シスは、社内のIT全般を1人で切り盛りするだけでなく、高いコミュニケーション能力が求められ、トラブルにもすぐに対応しなくてはなりません。
ポジティブな退職理由としては、能力を買われ、新しいキャリアを積極的に紹介されたり、猛烈なヘッドハンティングを受けたりしているケースです。上述のタスクを1人で上手くこなす「スーパー情シス」タイプの方は引く手あまたであり、このようなケースが増えているようです。
しかし、多くはポジティブな理由だけでなく、ネガティブな要因によって退職に至るケースがほとんどです。以下に、そのようなひとり情シス担当者が抱える悩みをあげてみます。
- トラブル対応で1日が終わって前向きな話が進められない
- 分からないことを質問、相談できる相手がいない
- 仕事内容を理解してくれる同僚がいない
- 過剰な労働が負荷となっている
他にもスキルアップが望めない、社内のコスト部門で評価されにくいなどの声もあります。孤独であることへの精神的なストレスや実務的な弊害が重なり、退職・転職に至ることになります。
「ひとり情シス」担当者が退職後の問題点とは
社内システムを円滑に運用するためにも、IT担当者は必要不可欠です。たった1人の情シス担当者が退職してしまった場合、どのような問題点があるのでしょうか。
ここでは、ひとり情シス担当者が退職してしまった場合に考えられる問題点を見ていきます。
大きな問題点は、以下の3つ。
ひとり情シス退職後の問題点
- 引継ぎに苦労する
- 社内のIT関連インフラが低下する・機能しなくなる
- 後任の人事に苦労する
1.引継ぎに苦労する
これまでひとり情シスで運用してきた企業において問題となるのが「引き継ぎ」問題です。ひとり情シスの場合、担当者が1人で管理運用しているため、必要な資料がドキュメント化されておらず、業務が属人化してしまっています。
前任者が作ったシステムはどういうものなのか、どういう理由で判断したのかが分からないため、後任者への引継ぎが困難になります。
2.社内のIT関連インフラが低下する・機能しなくなる
情報システム担当者の業務は、社内の端末・システム・ネットワークなどの社内IT環境を熟知しておく必要があるため属人化しがちです。たった1人の担当者が退職すると、引継ぎ対応できる人材がおらず、従業員の業務が滞ってしまうなど大きな痛手となってしまいます。
また、原因追及ができないため同じようなトラブルが再発する恐れがあります。
3.後任の人事に苦労する
現在の担当者が退職したあと、その後任者を探すのに苦労する企業は少なくありません。原因としては、現在のIT人財の人手不足のほか、情報システム担当者というポジションの一般的なイメージから、社内に引き受けてくれる人材がほとんどいないためです。社内異動による人員確保は極めて難しいといえます。
情報システム担当者の仕事は外側からは分かりづらく「何をしているのか不明」「社内のヘルプデスクとしての業務に追われている」といった印象が強く、かつ評価されづらい仕事であるという印象が強いことがイメージ悪化の理由でしょう。
社外からの採用については、人材確保がかなり難しい現状といえます。ひとり情シスの経験があって、条件のそろった良い人材はなかなか転職市場に現れず、いてもすぐに決まってしまうほどの活況です。好待遇の企業に人が流れるのは当たり前ですので、結果中小企業では人財獲得が難しくなります。
以上が、ひとり情シス担当者が退職後の問題点です。
現在、ひとり情シスの体制になってしまっている企業は、退職リスクを考慮し、解決策を考えておく必要があるといえます。
ひとり情シスの体制になっている場合、退職リスクを考えておく必要がある
ひとり情シス退職問題の解決策は?
IT人材不足といわれる今、多くの中小企業では、担当者が1名だけで本業に加え、システム管理業務を担っています。前述したように、ひとり情シスの退職理由はさまざまです。1名もしくは少人数での運用ではITサポートやPCヘルプデスク対応に追われ、一日が終わってしまう場合がほとんどです。
限られた業務時間の中でトラブル対応を行うと、新規システムの導入やリプレースなど、前向きな運用が行えません。本業ではない雑務に日々が追われてしまえば、次第に仕事へのモチベーションも低下していくでしょう。
また、情報システムの担当者は万能ではなく、「システム運用に関して、何でも知っている」わけではありません。トラブルが発生すれば、大抵はそれに関して原因を調べる必要があります。複数人の体制で「分からないことは聞く」「一緒に調査する」プロセスを持てたなら、大いに業務がはかどりますが、ひとり情シスではそれができません。
仕事内容が別部門からは目に見えづらいことや、営業部門のように直接売上に貢献しているように見えないことから、仕事への理解が少ないのも問題です。多数の課題を一人で抱えやすい現状にあり、精神的なストレスから離職につながるようです。
ひとり情シスの解決策「アウトソーシング」
こうした「ひとり情シス」を取り巻く問題に、限界を感じている企業は多いのではないでしょうか。解決策として、例えば社内教育を行い情シス人材の増加を図ることや、中途採用で情シス経験のある人材を確保するといったことが挙げられます。
しかし、社内教育を行うにも情シスの方の時間をいただくことになり、対応できるだけの人数がいないことがほとんどです。また、どの企業も情シスの人手不足に悩まされているので中途採用の競争率は高く、必ず採用できるとは限りません。
このような状況を改善するために最近注目されているのが、システムの運用を簡易化・アウトソーシングすることです。情報システム部門といっても会社の規模や業種によって抱える課題は異なり、会社内部で解決しようと思ってもなかなかできずに改革できないケースもあると思います。
そこで注目したいのが、「トータルITヘルパー」のような、情シス業務をアウトソーシング(外注・外部委託)できるサービス。アウトソーシングサービスの活用は、現在の情シス部の負担を軽くするだけでなく、退職時のリスクも回避できます。
ココがポイント
アウトソーシングサービスの活用は、情シスの負担を軽くし、退職後のリスク回避に!
トータルITヘルパーの情シス代行サービス
トータルITヘルパーの情シス代行サービスは、企業の情報システム部の業務をサポート、もしくは丸ごと引継ぎするサポートです。IT機器のトラブル解決や操作方法などの社内ヘルプデスク対応から、システム構築など技術を要する作業まで対応しています。
【トータルITヘルパーでできること】
- 情シス業務をサポート
- 情シス業務を丸ごと引継ぎ
- IT機器のトラブル解決
- ヘルプデスクデスク対応
- システム構築
情シス代行サービスを上手に活用することで、情報システム担当者や兼任している社員は本来の業務に専念できるようになります。業務の外部委託により担当者の負担を減らせたなら、退職リスクや、後任採用時に悩まされる情報のブラックボックス化、属人化を回避できます。
さらに、システム専任スタッフを雇用する場合にかかるコストや手間を削減できるので、経営層にとっても大きなメリットといえるでしょう。もし、お困りごとやご不明な点がありましたら、お気軽に問い合わせください。