「情報システムの運用って、具体的に何をする仕事?」
「担当者の負担が増えてきたが、どこから手をつければいい?」
そんな疑問を持つ情シス担当者や経営層は少なくありません。
結論からいうと、情報システムの運用とは、システムが正常に動き続ける状態を保つための日常的な管理業務です。監視やバックアップ、ユーザー対応など幅広い業務があり、会社の成長とともに担当者の負担も増えていきます。
本記事では、年間対応件数17万件超のサポート実績を持つ弊社が、情報システム運用の種類・業務内容から、運用設計や効率化の方法までをわかりやすく解説します。
目次
1.情報システムの運用とは

情報システムの運用とは、企業が使うシステムを正常な状態に保ち、社員やお客様が安心して使い続けられるようにする管理業務です。システムが開発・導入されたあと、稼働している限りずっと続く業務だといえます。
運用の目的は、大きく次の3つに整理できます。
- システムを安定して稼働させ続ける
- 社員が円滑に業務を進められるよう支援する
- 稼働状況を把握し、改善につなげる
なお、運用とよく混同されるのが「保守」です。運用が平常時を守る日常業務であるのに対し、保守は不具合を防いだり直したりして、システムそのものに手を加える業務という違いがあります。
2.情報システム運用の種類【5分類】

情報システムの運用は、対象によって大きく5つに分けられます。自社のどこに負担が集中しているかを把握する手がかりになります。
2-1.インフラ運用
サーバーやネットワーク、ストレージなど、システムの土台を支える領域の運用です。ここが止まると全社の業務が止まるため、最も基礎的で重要な運用といえます。
具体的には、サーバーの稼働監視やネットワーク機器の死活確認、ストレージ容量の管理などを行います。たとえば社内ファイルサーバーの空き容量を監視し、逼迫する前に増設するといった対応が典型例です。土台を健全に保つことが、全体の安定稼働の前提になります。
2-2.アプリケーション運用
業務システムやアプリケーションが正しく動くよう管理する運用です。日々の業務に直結するため、不具合の早期発見が欠かせません。
OSやソフトウェアのバージョン管理、セキュリティパッチの適用、動作の監視などを行います。たとえば会計システムや勤怠システムのアップデートを計画的に当て、業務時間中に止まらないよう調整するのが運用担当の役割です。
2-3.データベース運用
顧客情報や取引データなどを扱うデータベースの運用で、企業の重要データを守る、影響範囲の大きい運用です。
バックアップの取得に加え、データ量の増加で処理が遅くならないようチューニングを行います。たとえば顧客管理システムの検索が重くなってきた際に、インデックスを見直して速度を保つといった対応が該当します。データの保全と性能維持の両面を担います。
2-4.セキュリティ運用
不正アクセスやウイルスからシステムを守る運用で、サイバー攻撃が高度化するなか重要性が年々高まっています。
デバイスごとのセキュリティ設定、アカウントの権限管理、脅威の監視などを行います。たとえばUTM(統合脅威管理)で通信を監視しつつ、各PCのウイルス対策ソフトが最新の状態かを確認する、といった日常対応が含まれます。被害を未然に防ぐ、守りの要となる運用です。
2-5.ユーザーサポート
社員がシステムを正しく使えるよう支援する運用で、件数が多く、運用担当者の時間を最も奪いやすい業務です。
操作方法の問い合わせ対応、マニュアルやFAQの整備、アカウントの発行・削除などが含まれます。たとえば「パスワードを忘れた」「プリンターにつながらない」といった日々の問い合わせ対応がこれにあたります。FAQ整備で自己解決を促せば、担当者の負担を大きく減らせます。
ココがポイント
運用はインフラ・アプリ・データベース・セキュリティ・ユーザーサポートの5領域に分かれる。自社のどこに負担が集中しているかを見極めることが効率化の第一歩
3.情報システム運用の業務内容一覧

運用の具体的な業務を一覧で整理します。日々これらを回すことで、システムの安定稼働が保たれています。
| 業務 | 主な内容 |
|---|---|
| 監視 | 稼働状況・リソース・セキュリティの常時チェック |
| バックアップ | データの定期取得と復元の備え |
| アカウント・IT資産管理 | 権限設定、機器やライセンスの管理 |
| 記録・報告 | 作業内容や障害対応の記録、定期報告 |
| 障害の一次対応 | 異常検知時の切り分けと復旧、引き継ぎ |
3-1.監視業務
運用の起点となる業務です。サーバーやネットワークが正常に動いているか、リソースに余裕があるかを継続的に確認します。トラブルの兆候を早い段階で見つけられれば、システム停止に至る前に手を打てます。
たとえばディスク使用率やメモリの状況を監視ツールで常時チェックし、しきい値を超えたらアラートを出す、といった形が一般的です。人とツールを組み合わせ、見落としを防ぎます。
3-2.バックアップ対応
障害や誤操作でデータを失ったときに復元できるよう、定期的にバックアップを取得します。取得する範囲やタイミングを設計したうえで運用するのが基本です。
たとえば日次・週次・月次でバックアップの世代を分けておけば、トラブル時に適切な時点まで戻せます。いざというときに確実に戻せるよう、復元できるかどうかの確認まで定期的に行うことが大切です。
3-3.アカウント・IT資産管理
社員のアカウント権限の設定や、PC・サーバー・ライセンスなどのIT資産管理を行います。管理が甘いと情報漏えいや無駄なコストの原因になるためです。
たとえば退職者のアカウントを停止し忘れると、不正アクセスの入り口になりかねません。入退社のたびに発行・停止を確実に行い、ライセンスの契約状況も棚卸しすることが、安全とコスト最適化の両方につながります。
3-4.記録・報告業務
日々の作業内容や障害の状況を記録し、定期的に報告する業務です。記録の蓄積が、対応スピードと属人化防止のカギになります。
たとえば過去の障害対応を記録しておけば、同じトラブルが起きたときに対応手順をすぐ参照でき、解決が速くなります。特定の担当者しか分からない状態を防ぐ効果もあります。
4.オンプレミス型とクラウド型の違い

システムの運用形態は「オンプレミス型」と「クラウド型」の2つに大別されます。どちらを選ぶかで、運用の手間やコストが大きく変わります。
| 観点 | オンプレミス型 | クラウド型 |
|---|---|---|
| 設置場所 | 自社内にサーバーを構築 | 事業者のサーバーをネット経由で利用 |
| 初期コスト | 高い(機器購入が必要) | 低い(初期費用を抑えやすい) |
| カスタマイズ性 | 高い(自由に構築できる) | サービスの範囲内に限られる |
| 運用開始まで | 時間がかかる | 短期間で始められる |
| 災害への強さ | 自社対策が必要 | 拠点分散で比較的強い |
カスタマイズ性やセキュリティを重視するならオンプレミス型、コストや導入スピードを重視するならクラウド型が向いています。近年は初期費用を抑えやすいクラウド型を選ぶ企業が増えていますが、既存システムとの連携可否は事前に確認しておきましょう。
5.運用設計が安定稼働のカギ
システムを安全に運用するには、あらかじめ運用のルールや手順を定めておく「運用設計」が欠かせません。設計が整っていれば、日々の運用がスムーズになるだけでなく、障害時の損失も最小限に抑えられます。
運用設計で押さえるべきポイントは次の5つです。
- 運用環境を把握する:管理対象のハード・ソフト・通信環境を漏れなく洗い出す
- 運用手順を策定する:作業手順書やマニュアルを整備し、担当者による差をなくす
- 障害時の対応を決める:復旧手順とエスカレーション先を事前に決めておく
- バックアップ計画を立てる:データの性質に応じた取得スケジュールを設計する
- 監視体制を整える:異常を早期検知し、必要な人へアラートが届くようにする
特に重要なのが障害時の対応計画です。「いつ・誰が・どこへ連絡するか」を平常時に決めておくことで、トラブル発生時の対応スピードが大きく変わります。
6.運用を効率化する3つの方法
運用業務は範囲が広く、すべてを人手でこなそうとすると担当者の負担が膨らみます。効率化のポイントは次の3つです。
6-1.定型作業を自動化する
監視やバックアップ、アラート通知などの定型作業は、ツールでの自動化に向いています。手作業を減らせるうえに、人の手が原因のうっかりミスも起こりにくくなります。
たとえば、サーバーの死活監視を監視ツールに任せ、異常時だけ担当者へ自動通知する仕組みにすれば、常時画面を見張る必要がなくなります。まずは毎日・毎週、同じ手順で繰り返している作業から自動化を検討しましょう。
6-2.業務を標準化する
手順書やマニュアルを整備し、誰が対応しても同じ品質になるよう業務を標準化します。特定の人しか分からない「属人化」を防げるためです。
たとえば、障害対応の手順やアカウント発行の流れを文書化しておけば、担当者が急に休んでも別の人が対応できます。結果として、引き継ぎや退職にも強い体制をつくれます。
6-3.外部委託(アウトソーシング)を活用する
運用の負担が社内リソースを超えているなら、外部委託が現実的な選択肢です。専任者を雇用するよりも低コストで、複数人体制の安定した運用を実現できるためです。
たとえば、夜間や休日の監視・障害対応を専門業者に任せれば、社内担当者は日中のコア業務に集中できます。担当者の退職による属人化リスクも避けられ、運用品質を保ちやすくなります。
7.情報システムの運用管理はトータルITヘルパーが解決

「運用業務をひとりで抱えていて限界が近い」「担当者が辞めたら回らなくなる」。そんな状況なら、情シス代行サービスの活用をご検討ください。
弊社「トータルITヘルパー」は、情報システムの運用管理を丸ごと支援するサービスです。
7-1.167人の専門人材が複数人体制でサポート
専門知識を持つ167人のスタッフが、お客様のネットワーク問題やアカウント情報を共有しながら、迅速に問題を解決します。年間17万件・過去100万件の対応実績があり、複数人体制のため担当者の不在や退職で対応が止まる心配がありません。
7-2.PC1台あたり月額3,000円~で運用を代行
情シス代行プランはPC1台あたり月額3,000円~。監視やサーバー運用、トラブル対応まで幅広くカバーします。問い合わせ対応だけ任せたい場合は月額2,000円~のヘルプデスクプランもあり、必要な範囲から段階的に始められます。
7-3.主なサポート内容
PCのキッティング設定、社内ネットワーク構築、VPN構築、サーバー環境の構築、ライセンスやアカウント情報の管理まで対応します。貴社の担当情シスが不在の場合でも、弊社にご連絡いただければ保守対応が可能です。規定内であれば技術担当の訪問もできます。
8.よくある質問(FAQ)
Q. 運用管理は社内でやるべき?外注すべき?
担当者を確保でき、ノウハウを蓄積できるなら社内対応も有効です。ただし、ひとり情シスなどで負担が大きい場合は、外部委託で属人化リスクとコストを同時に抑えるのが現実的です。
Q. 運用を外部委託する場合の費用はどれくらい?
委託範囲によりますが、月額数万円程度から依頼できるサービスもあります。トータルITヘルパーの場合、PC1台あたり月額3,000円~の台数課金型のため、会社の規模に合わせて無理なく導入できます。
9.まとめ
情報システムの運用とは、システムが正常に動き続ける状態を保つための日常的な管理業務です。インフラ・アプリ・データベース・セキュリティ・ユーザーサポートの5領域に分かれ、監視やバックアップなど幅広い業務があります。
安定稼働には運用設計が欠かせず、負担が大きい部分は自動化や外部委託を組み合わせるのが現実的な進め方です。
「運用の負担を減らしたい」「体制を見直したい」とお考えなら、トータルITヘルパーへお気軽にご相談ください。
トータルITヘルパーなら、専門知識を持つ167人が複数人体制でサポートし、年間17万件・過去100万件の対応実績で日々の運用から障害対応までカバーします。PC1台あたり月額3,000円~の台数課金型のため、会社の規模に合わせて無理なく始められ、担当者の退職による属人化リスクも防げます。94%のお客様がコストダウンを実感しており、運用体制の安定とコスト削減を同時に進められます。

