パソコン保守サービスは、企業が日々のIT業務を円滑に進めるうえで欠かせない存在です。「社内に専門のIT担当者がいない」「人数が足りない」といった中小企業でも、外部の専門家にパソコン保守を任せれば、業務の停滞を防げます。
しかし、実際にパソコン保守サービスの導入を検討する際、「保守料金の相場が分からない」「どのプランを選べば良いのか迷う」という声も多く聞かれます。
本記事では、パソコン保守サービスの料金相場をはじめ、提供されるサービスの種類や選び方のポイントまで分かりやすく解説します。費用対効果を重視しながら、自社に最適なサービスを見つけたい方はぜひ参考にしてください。
パソコン保守サービスとは

パソコン保守サービスとは、企業や団体が導入したパソコンに対して、日常的なトラブル対応や修理、さらにはウイルス対策やソフトウェアのアップデートといったセキュリティ面まで、専門業者が継続的にサポートしてくれるサービスです。
- パソコンの動作がおかしくなった
- ネットワークの接続が不安定で仕事にならない
- パソコンのエラーで業務がストップしてしまった
- ウイルス感染による情報漏洩対策ができていない
上記のようなさまざまなパソコンに関連するトラブルも、パソコン保守サービスに外注することで解決できます。
パソコンを購入した際に付属する「保証(メーカーサポート)」とは異なり、メーカーが対応しないソフトの使い方やネットワークの不具合など、より実務に即した範囲で支援してくれるのがパソコン保守サービスの特長です。
ビジネスにおいてパソコンは欠かせないツールであり、一台でも使えなくなると業務全体に支障をきたす可能性があります。そのため、いざという時にすぐに対応してくれる保守体制を整えておくことは非常に重要です。
パソコン保守サービスには保守料金こそ掛かってしまうものの、以下のようなメリットを得られます。
- トラブルを迅速に解決できる
- 社内のIT担当者の負担を軽減して残業減/人件費削減につながる
- パソコンの定期的なメンテナンスで寿命を延ばせる
- 常に最新のセキュリティ対策を施せる
さらに、企業規模やパソコンの台数に応じて柔軟に保守サービスの内容を選べる点も魅力です。
パソコン保守サービスの種類

パソコン保守サービスには、企業のニーズや規模に応じてさまざまな種類があります。単発での修理対応から、日常的なトラブル対応やセキュリティ対策を含む継続的なサポートまで、対応してもらえる内容は多岐にわたるのが魅力です。
事前にパソコン保守サービスの種類を理解しておけば、自社に最適な保守体制を選びやすくなり、無駄なコストを抑えられます。
ここでは、主なパソコン保守サービスの種類と、それぞれの特徴についてご紹介します。
サービスの提供方法
パソコン保守サービスの提供方法には、主に「オンサイト(訪問)」「リモート(遠隔)」「センドバック(送付)」の3つのパターンがあります。
「オンサイト(訪問)」は、トラブルが発生した際にスタッフが現地へ訪問して対応する方法です。ネットワーク機器の故障や物理的な不具合など、現場での作業が必要なケースに向いています。
「リモート(遠隔)」は、インターネット経由で遠隔操作を行う方法です。ソフトウェアのトラブルや設定変更などにも迅速対応できるなど、業務のスムーズな進行を求めるケースに向いています。
「センドバック(送付)」は、故障した機器を指定の窓口へ送付して修理・交換を受ける方法です。比較的軽度の障害やコストを抑えたい企業に適しています。
多くのパソコン保守サービスでは、症状の内容や緊急性に応じて、対応方法を柔軟に選べるようになっており、自社の運用スタイルに合ったサポート体制を構築できます。
保守契約を検討する際には、提供されるサポート手段が自社にとって実用的かどうかを確認しておくことが大切です。
料金形態
パソコン保守サービスの料金形態は、大きく分けて「定額制」と「従量課金制」の2種類があります。
「定額制」は、毎月一定の料金で決まったサポートを受けられる仕組みで、予算の見通しが立てやすく、頻繁にサポートを利用する企業に向いています。料金はパソコンの台数やサポート範囲によって異なり、複数のプランが用意されていることが一般的です。
「従量課金制」は、サポートを利用した分だけ費用が発生する方式で、トラブルの発生が少ない企業やスポットでの利用を想定している場合に適しています。ただし、法人では多くの社員が日常的にパソコンを使用しているため、一定の頻度でトラブルが起こるのが実情です。
そのため、月々のコストを安定させ、トラブル時もすぐに相談しやすい「定額制」が、コストパフォーマンスの良いパソコンの保守料金形態として人気を集めています。
パソコン保守サービスの料金相場

パソコン保守サービスの料金相場は、目安として月額1台あたり5,000円~10,000円程度が一般的な相場です。なかには「3台まで16,500円/月」や「5台まで25,000円/月」など、台数ごとに料金プランを設定している業者もあります。
ただし、サービス導入前の初回診断や見積もりを無料で行っている業者もあれば、1回あたり3,000円〜5,000円程度の見積もり診断費用がかかるケースもある点に注意が必要です。
加えて、出張対応が必要な場合には、出張料が別途発生するのが通常です。業者の拠点から近距離(市内など)であれば3,000円前後、遠方の場合には10,000円程度がパソコン保守の出張料金相場となります。
さらに交通費が別途実費請求されるケースもあるため、あらかじめ確認しておくことが重要です。
とはいえ、パソコン保守サービスの料金は、サービス内容や対応方法、対応範囲、サポートの提供時間、対応台数などによって大きく異なります。たとえば、オンサイト(訪問対応)かリモート(遠隔対応)かでも費用に差が出ますし、保守対象にハードウェアトラブルを含むか、ソフトウェアやネットワークの設定までカバーするかでも価格は変動します。
そのため、サービスの内容と費用のバランスを見ながら、自社に合ったプランを選ぶことが大切です。
【症状別】よくあるトラブルと修理料金の相場

パソコン保守サービスでは、「トラブル発生時の対応」が月額料金内に含まれている場合と、「都度対応で別途費用」がかかる場合があります。どちらの料金体系でも、よくあるトラブルについての対応内容と費用感を事前に知っておくことは大切です。
- パソコン本体のトラブル対応(電源ユニット不具合やマザーボード故障):8,000〜20,000円
- 動作環境の改善(メモリやファイルチェック):5,000~15,000円
- インターネット接続不良の改善:3,000~10,000円
- 周辺機器との再接続(プリンター不良など):5,000円前後
- ウイルストラブルの対応/セキュリティ強化:10,000~30,000円
たとえば、「電源が入らない」というトラブルで電源ユニットの不具合やマザーボードなどの故障が原因の場合、修理費用は8,000〜20,000円程度が相場です。
「動作が遅い・固まる」といった症状では、不要ファイルの削除やメモリ増設で改善することがあり、その場合の保守サービス料金は5,000円〜15,000円ほど。「インターネットがつながらない」トラブルは、ルーターやネットワーク設定の見直しが必要で、3,000〜10,000円程度が一般的です。
また、パソコン保守サービスへの相談としてよく見られるのが「プリンターが使えない」といったトラブルです。ドライバの再インストールや接続設定の変更で済むケースが多く、対応費用は5,000円前後が目安となります。
とはいえ、「ウイルスに感染した」場合は、駆除やセキュリティ対策の強化が必要となり、10,000〜30,000円ほどかかることもあります。
このようなトラブルは突然発生するため、起きてから慌てて業者を探すと、予約が取れなかったり割高になったりするケースも珍しくありません。パソコン保守サービスにあらかじめ加入しておけば、迅速に対応してもらえるため、業務の停滞を最小限に抑えて安心できるのが魅力です。
パソコン保守サービスを選ぶ際のポイント

パソコンの保守サービスを選ぶときは、保守料金相場だけでなく、自社の業務形態に合っているか、IT環境に適したサービスを受けられるかがポイントです。保守サービスの選び方を誤ると、万が一の対応が遅れたり、費用対効果が見合わないケースも。
ここでは、パソコン保守サービスを選ぶときのポイントについて解説します。
保守の範囲
パソコンの保守サービスによって、保守してもらえる範囲は大きく異なります。特に、ソフトウェア面やネットワーク面が含まれるのか、ハードウェアのみ対象なのかといった点は大きな違いです。
項目 | 主な内容 | 確認ポイント |
---|---|---|
ハードウェア保守 | PC本体、周辺機器の故障修理・部品交換 | 部品代込みか、メーカー保証との関係 |
ソフトウェア保守 | OSアップデート、アプリケーション不具合対応 | 使用中ソフトがサポート対象か |
セキュリティ対応 | ウイルス駆除、セキュリティパッチ適用 | 対応範囲と頻度 |
データ復旧 | データ破損時の復元、バックアップ管理 | 復旧費用とバックアップ環境 |
遠隔サポート | リモート診断、オンライン修復 | 利用可能時間、対応可能な内容 |
また、どの程度のサポート力を求めているかもパソコン保守サービスの選び方に関わります。
たとえば、社内にIT担当者がいない場合は、トラブル全般をカバーできる手厚いサポートが必要です。一方、ある程度社内で対応できる場合は、不具合やネットワーク障害など特定の分野に絞ったサービスを選べます。
さらに、操作方法の相談から不正アクセス対応まで、対応範囲の広さにも差があるため、自社に必要なサポートが含まれているかを見極めることが大切です。
対応スピードや品質
パソコン保守サービスを選ぶ際は、対応スピードや品質も重要な判断ポイントです。たとえば、営業時間が自社の業務時間と合っていないと、急なトラブル時に対応してもらえず業務に支障が出る恐れがあります。
また、電話がなかなかつながらない、メールの返信が数日後…といった対応ではストレスがたまり、迅速な問題解決が難しくなります。さらに、一部の業者ではコールセンター業務を外国人スタッフが行っており、日本語での意思疎通がスムーズにできないケースもあるため注意が必要です。
こうした不安を減らすには、事前に無料お試し期間を設けている業者を選ぶと、対応品質を確認できて安心です。
項目 | 主な内容 | 確認ポイント |
---|---|---|
初動スピード | トラブル発生から一次対応開始までの時間 | 平均対応時間、SLAでの保証有無 |
復旧時間 | 障害解消までの所要時間 | 平均復旧時間、緊急時対応フロー |
対応体制 | エンジニアスキル、24時間・休日対応可否 | 担当者の技術レベルと経験 |
対応チャネル | 電話・メール・チャット・オンサイト対応 | 利用可能時間と優先順位 |
実績 | 過去対応件数、復旧率 | 公開されている実績や事例 |
費用
パソコンの保守料金はある程度の相場が定まっているものの、実際のサービス内容や対応範囲によって大きく異なります。そのため、1社だけで決めずに、複数社から見積を取って比較することが大切です。
安さを重視しすぎると、「対応スピードが遅い」「セキュリティ対策が不十分で情報漏洩を招いた」「肝心なトラブル対応がオプション扱いで追加料金がかかる」といったケースもあります。
割安だと思ったパソコン保守サービスの料金が、結果的に割高になってしまうケースもあるため、注意が必要です。料金だけでなく、サービス内容とのバランスを見て、自社のニーズに合ったプランを選ぶのをおすすめします。
項目 | 主な内容 | 確認ポイント |
---|---|---|
契約形態 | 年間契約、月額契約、スポット対応 | どの契約形態が業務スタイルに合うか |
料金範囲 | 月額数千円〜数万円が一般的 | 包含内容と追加料金条件 |
追加費用 | 出張費、部品交換、緊急対応費 | 想定外コストの発生リスク |
コスト対効果 | 年間総コストと復旧リスク比較 | 長期運用時の総額シミュレーション |
割引・特典 | 長期契約割引、複数台割引 | 台数や拠点規模による価格調整 |
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